産婦人科女医の独り言

つぶクリ院長のつぶやきです。ためになる保証はありません。

たまげた


奇跡の、水玉&水玉!


ちょっと遅れましたが・・・
たまげた事件が起こりました!

『新幹線内で、71歳男性が、焼身自殺』。


怖いですねえ〜 あんな閉鎖空間で・自身に放火。
巻き添えで、女性一人が犠牲になっています。(合掌。)

私自身も、仕事や遊びで新幹線に乗る機会は結構あります。
あの新幹線に乗り合わせていた可能性を考えると・・・・ブルブル (@_@;)

この事件をきっかけに、新幹線に手荷物検査が行われるようになったら、と考えると・・・・

それは、めんどくさい (>_<)

この世の中、人々の善意によって廻っているんだなぁ〜〜〜 
と、今回の事件で身にしみて思った次第でした。

それと、この犯人は、「年金が少ないことを憤って?悲観して??」焼身自殺したのではないかと報道されていますが、
私に言わせれば、

『貰えるだけいいじゃん、年金。』


不確定要素が多すぎてまだ分かりませんが、

我々世代の頃には年金は微々たるものしか貰えないのではないかと、秘かに思っておりますので。
(しかも、現段階で、この男性より生活保護の人の方が多額のお金がもらえているという報道も!)

などと、いろいろ考えさせられた事件でしたが、もうひとつ。

『このような局面に遭遇したら、医師として救命活動に携わるか?』

という、医師としての疑問。

これ、医師の間でも話題になってました。

テレビドラマでもあるじゃないですか〜?

偶然に、事故現場に居合わせた医師が、
「自分医者でっす!」(イメージ;江口洋介

と名乗り出て、
救命活動をバリバリやって、

最後の患者さんを救急車に乗せた後に・・・

奥さん(イメージ;松嶋奈々子)に向かって、
「ごめん。せっかくの休日なのに、また仕事に巻き込んでしまって・・・」

奥さん『まったくもお・・・仕方ないわね〜〜(^o^)/』

(耳元で)『でも、ちょっとカッコ良かった(^_-)-☆』

↑↑↑ あ、すみません。妄想です

本題にもどって・・・
『事故現場に遭遇したら、医師として救命活動に携わるか?』

うーん

うーーん・・・

答えは、


ノゥ。

理由・江口洋介にはなれそうもないから。




・・・ではなくて、

医療設備や薬品がない場面で、

救命できる自信がないから


です。

え?

残念ですか?

ごめんなさいね〜〜〜 ちなみにこの質問、「救命活動に携わります」と考えている医師もいますよ。

いますけれど、

あくまで少数派です。


がっかりした方!
これが現実です。


なので、
事故には巻き込まれないようにしましょう。 (そこ? (゜-゜)


それから、救命活動に携わらないことの理由のひとつに、
『救命処置をして、もし結果が悪かった場合に、訴えられたら嫌だから』
ということもあります。

実際にそういう判例はないらしいのですが、訴訟一歩手前までいった例はいくつかあるようです。

訴訟社会になりつつあるこの国で、事故の時に(しかも医療資源が乏しい場所で)医療行為を行うことは、

自殺行為

に等しいと思う医師が大多数になってきているのが実情なのでした。

ちなみに、アメリカやカナダの一部の州には、「善きサマリア人の法」というのがあって、非常時に救命行為を行って、もしその結果が悪くても免責される。ということが保障されています。
(詳しくは・・・http://www.med.or.jp/doctor/member/kiso/d10.html

日本でも、法律化すべきという声もありますが、いまのところ具体化していないようです。

法律化されたら・・・されても・・・ 

現在の、判例や報道を考えると、手を挙げる気にはなれない私でした。



・おまけ〜内診台の君へ〜


(ご案内はするんですが、ふとした隙に・・・(^_^;)