産婦人科女医の独り言

つぶクリ院長のつぶやきです。ためになる保証はありません。

changed the world ?


(写真は、本文とは全く関係がありません。)


突然ですが・・・・・・

この世界は毎日変わらないようで、

結構大きく変わっていることに時々気づかされます。

例えば・・・・・

我々が子供の頃はお母さんは専業主婦が多数派でした。が、今では共働き世帯が圧倒的に多いです。

米ドルが100円を大きく下回るなんて想像もしなかったし、

日本の電機メーカートップが『わが社は負け組です。』(超意訳)と会見で言っちゃう日が来るなんて思わなかった。

それと同じように、
医療業界も日進月歩です。

「10年ひと昔」とはよく使われる言い回しですが、
今では「5年ひと昔」いや、一年で変わる内容も結構あったりします。

だから
自分の行っている医療が古くならないように、追いつくのが大変なんですけれどね・・・

話がそれましたが、 医療界での革新(?)のひとつに、

「研修医制度の見直し」

というのがありました。
得意のWikiで調べたところによりますと、新研修医制度は2004年4月から開始したそうです。
もう8年にもなるのか〜というのが正直な感想。

詳しい説明は割愛しますが、

『プライマリーケアを中心とした、幅広い診療能力の習得を目的とし、

2年間の臨床研修を義務化したもの』

だそうです。
『医局制度の解体』(つまり、大学医局の権限を減らすこと)も狙いとされている。という噂も聞いたことがありますが、真偽のほどは定かではありません。

で、
新研修医制度。

率直な感想として・・・・

○ いい点
・研修医の給与がある程度保障されるようになった(昔は3万円だけだった私・・・)
・キチンと研修医教育を行っている医療機関には、優秀な人材が集まるようになった

● 悪い点
医師不足(というか医師の偏在)が進んだ;都市部の医師数は過剰気味だったり、外科系など体力仕事の科は新入局者激減!!
・『幅広い診療能力の習得』に関しては、まあ無理に近いかと・・・毎日使っていなければ、以前「研修した」だけの科の診療なんて、忘れるのが当然。
・大学医局に属さない医師が増えた;教育面ではやはり心配な一面あり・・・
・2年間、興味もない科の研修を強いられることは無駄だな〜と思っているように見受けられる研修医の存在;そりゃ、他科入局予定なら、産婦人科の研修なんか馬鹿バカしくってやってられないよね〜(あくまで例えです。一生懸命な方もまぁまぁいましたよ。)

△ その他
・研修医の結婚が早くなった! (ような気がする・・・・)

・・・ってところでしょうか。

特に、「大学医局に属さない」で、「おいしい仕事だけで日銭かせいでいる」医者が本当に増えてきたならば、10年後の医療レベルが心配です。。。。(医局に属さなくてもキチンとした医師はたくさんいるのは知っているのですが。)

今後、どうなるかは厚生労働省の偉いさんが決めるのでしょうが、
10年経った時にでもメリット・デメリットをキチンと評価して、「将来有望な若手医師」のやる気を伸ばすような制度にしていって欲しいものです。



おまけ

え?立派な仕事があるじゃない

注・コンシェルジュとは;本来は、ホテルにおける職種で、「よろず承り係」。近年、病院においても導入が進んでおり、「患者さんご案内サービス係」というのが近いでしょうか。


さあ、明日、古葉君はちゃんと患者さんを

ご案内することができるのか!?


正解は、

明日!!!