コブクロ
昔は、医学用語はドイツ語で、 「患者に不安を与えないため」、 カルテ記載もドイツ語でした。
手塚治虫先生の名作「ブラックジャック」の中の用語もほとんどがドイツ語です。
時は流れて・・・・
私が医者になって少し経った頃には、 「患者さんに分かりやすいように」、 カルテはなるべく日本語で・分かりやすく書く。というのが医学教育の常識となりました。
そして、医学用語で使用する外国語は、英語が主流となっていきました。
(大学・医局によってはまだドイツ語、はたまたフランス語なんかが活躍しているところもあると聞きます。)
それに沿って、「患者さんへの説明」も、分かりやすく。をモットーにしておる院長です。
(そのため、『脳ミソ』とか『おケツ』言っちゃうこともあったり・・・テヘッ(*^_^*) )
こんな私でも (゜_゜) 患者さんと話をしていて、
' Deep River(深い河)'
を感じることがあります。
私 「子宮筋腫が大きいし、生理の量も多くて日常生活に支障が出ていますから、子宮摘出をお勧めします」
患者 『えぇ〜そんなオオゴトな!筋腫だけとる訳にはいかないんですか??? (ToT)/』
私 「これから出産の予定があるなら筋腫核出術がいいですが・・・(そうじゃないでしょ?)」
患者 『子供はもういらないですが、子宮を取ると、ホルモンバランスが狂っちゃって、体調が悪くなりますよね?』
(゜o゜) (゜_゜) (;一_一)
ノォ〜〜〜ッ!!!!
ホルモンを出すのは 「卵巣」 であって、
「子宮」 ではないのぉ〜!
(子宮は、本当に『コブクロ』であり、妊娠以外で活躍することはありません。生理自体も、「妊娠が成立しなかったため剥落した内膜」なのであります。)
さらには、
「子宮摘出」の方が「筋腫だけくりぬく」手術よりも出血が少ない(つまり、侵襲が少なかったりするのよね・・・
(もちろん、人によって違います。でも婦人科医の間では一般的な意見。)
それと、これは全くの私見なのですが、
『子宮摘出すれば、子宮がん検診受けなくていいから楽じゃん?』
もちろん、「心理的に抵抗がある」などもろもろのご意見はあるでしょうが、
「子宮(だけ)摘出では
ホルモンバランスは崩れない
のだ!」
と、言うことだけは
声を大にして言いたいと思います。
以上、
「最近、ブログがユル過ぎる」と苦情(??)を受けたため、真面目なつもりの記事ですた
急に寒くなりましたね。
皆さま、お体ご自愛下さい。