なっつが来る〜
蒸し暑くて死にそうな院長です。
何せ、北方出身なもので汗腺が少ないから、夏は苦手なのです(うそ)
そんな訳で、いよいよ(苦手な)夏がもうそこまでやって来ました。
この季節になると、患者さんからこんな質問・ご希望を言われる機会が多くなります。
①「旅行に行くので、生理をずらすお薬ください」
・・いいよ〜 自費だし ちょっと気持ち悪くなるけど (^_-)
余裕がある時は旅行先を聞くのですが、統計的に?沖縄やグアムなど、ダイビングスポットが多いように思います。
女子は大変だ。
②(妊婦さんから)「旅行に行ってもいいですか?」
↑これが困るのよね。
まぁ、妊娠中でも旅行に行きたい気持ちがあるのは分かります。
分かりますが、、、
以前書いたかもしれませんが、
妊娠中は何が起こるか分からない
そして、
「何か」が起こった時には、たいがい悲しいor辛い出来事である。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、今現在日本の周産期医療は崖っぷちにあります。
ここ何年間かそう言われていますが、
いまだ崖っぷちです。
崩壊しないのが不思議なくらい・・
それに対して、学会や医会なども、対策は練って・実行していますが、
なかなか崖から遠ざかれないのが現実です。
根本的には、「産科医不足」が根底にあるので、産婦人科を選択するヒトを増やすように頑張っています。
そしてここ1-2年は、産婦人科を選ぶ若手医師がわずかながら増えているのも事実です。
がしかし!
医師が一人前になるまでに、約10年かかると言われています。
微増した若手医師が、ひとりだちするのに10年・・・
そしてその間に、「団塊の世代」の産科医が引退してゆく。。。。
お分かりですか?
しばらくは、「崖っぷち状態」なのです。
その、限られた人員をやりくりして産科医療は成り立っているのです。
分娩を取り扱うとなると、
毎日当直医が必要になる。そしてオンコール(待機)医も必要になる。
(麻酔科医や小児科医もいるに越したことはないのですが、ここではふれないでおきます)
こんなギリギリでまわっているのです。日本の周産期医療。
なので、
「夜間」の「初診妊婦」を受け入れる余裕のある産科はかなーり少ない。
何が言いたいか、お分かりですか?
つまり、「遊びに行った先で」「何かあっても」かかれる病院は無いに等しい。ということです。
それ、不安ですよぉ〜脅す訳じゃないけど。
私は以前、誰もが知っている大型商業施設(ネズミがいる。)の近くの総合病院に長く勤めていました。
来ますよぉ〜日本全国から妊婦が。
あ、
ちなみに、
当直医は翌日も通常業務ってご存知ですか?
(翌日半休となる病院もあるが、まだまだ少数。)
医者も人間ですから、
自分が昼夜なく働いているところに
昼間ネズミーランドで歩き回った妊婦が「お腹が痛い」と言っても
正直同情できません。
救急外来でそういう妊婦さんと話していると、
たいていは反省されているので
優しく諭して終わるのですが、
事態が切迫していて「入院が必要です」と言っているのに、
『友人におみやげを買っていないから入院はいやだ〜』と言われた時は、
まじ怒りで顔色が変わりました
(結局入院されましたが。)
妊婦さんの楽しみに水を差すつもりは毛頭ありませんが、
上記は、まぎれもない事実です。
なので、
妊娠中に旅行(特に海外)を計画中のかたは
「100%自己責任」を覚悟して行って下さい。
責任逃れで言っているのではないです。
周産期医療の崩壊の時計を、
進めるのも
遅らせるのも
一人ひとりの妊婦さんの良識
(敢えてこの言葉を使わせてもらいます)にかかっていると言っても過言ではないところまで来ているのです。
出産は、喜び以外の何物でもありません。
が、
一歩間違うと とんでもない悲惨な状況に陥る可能性が誰にもあることだけは、頭の片隅に入れておいて欲しいと思っています。
せっかくの花金なのに、
堅苦しい話で恐縮ですが、
季節がら書かせて頂きました。
では皆さま、よい夢みてくださいね
あ!
ご報告とおわび(?)
この、湿気に耐えかねて?
わたくし
ストレートパーマをかけました
知人には、好評&二度見されます
担当美容師に、
「くせ毛会、休会しなくちゃいけないですかな〜♪」と浮かれて聞いたら、
『あ、大丈夫です。これから生えてくる毛は、相変わらずのくせ毛ですから』と言われました
(知ってるよ!! 怒)
その担当美容師は、
『別人みたいですね〜』と笑いながらブローしてくれました。
別人て。。。
まるで
黒木メイサ のようです
苦情は受け付けません。