産婦人科女医の独り言

つぶクリ院長のつぶやきです。ためになる保証はありません。

さすらいの産婦人科医

今日は、業界事情のお話。

みなさんが思っているよりもず〜っとたくさん、我々はいろんな病院で働きます。

(これは、外科系の医師にある程度共通するかも知れませんが、産婦人科が最も顕著かと。)

それは、以下のような理由があります。

①「人事異動が多く、いろいろな病院で勤務する機会がある」ということだったり、

②「(生活費を稼ぐための)当直が多いため、常勤している施設とは違う病院に行くことが多い」

ということです。

①に関して言えば、私は一時期毎年違う病院に勤務していたことがありました。

(人事を決めるのは、各医局によって違いますが、医局長とゆう係の先生が多いようです)

人見知り(自称。)の私にとってはキツかった、、、こともありましたが、
人見知りが軽快するとゆう、良い面もありました。

当然のように引っ越しがあります。
そして
当然のように、引っ越し代は出ません(二回だけ出たことあり。もちろん片道のみ (ToT)/~~~)

このようにして、世間に疎い人間が形成されていく


・・・のかどうか分かりませんが、医者が社会常識に触れる機会が少ないことはご想像頂けるかと思います (^_^;)

②は、、、すごいです。

以前にも書きましたが、医師は『当直明けでも休みではない』のですが、大学病院は給料がとぉっても安いため、夜は他病院の当直に出稼ぎへ行くのです。。。

嗚呼、

平成版

女工哀史。。。(大げさ)


私の記憶では、毎月7〜8箇所の当直先を持っている(?)つわものもいました。
(結果的に、月のうち半分前後が当直ということ。)

昼は、常勤の病院で働き(結構ハード)、

夜になると、

電車や車で、当直先に向い、

当直先で夜働き(分娩が多い)

そしてまた朝になると、

電車や車で常勤の病院に通勤し・・・(以下数学的帰納法により無限ループと、なる!)
と、なります (・_・;)

なんで、そんな苦労をするのか? (・・?
と、不思議に思われるかも知れませんが、、、

ある意味、修行 の面もあり、

また 義理 もあり、

またある時は、生活を支えるため だったり・・・


当直をしない産婦人科医は、産婦人科医じゃないっ 


と言ってもいいくらいです。(しなくて済むならば、それに越したことは
ないのですが。ヤッパリ)

私の母なぞは、

『修行のためにあちこち行くのねぇ・・・料理人みたい


と、のたまわってました (;一_一)

「包丁一本〜〜さらしに巻いて〜〜〜」

という歌がありましたが、我々は何を持って行くのだろう・・・

・・・・・



うーん   パンツと、勉強道具と、、、、

それと、

クスコ(腟鏡)!?


持ち物検査があったら、確実に職質だ。。。


今回の震災の関係で、後輩たちが宮城の病院へ行ったり、
諸事情で、沖縄に行ったりしています。

なので、

病院で新入りの医者がいても、避けないであげてください。

こんな感じで、我々は修行しています。

``rollingstone gathers no moss``と言いますしね。(いい意味での方。)

今 最前線にいる後輩からの写メールです





みんな

体に気をつけて。