産婦人科女医の独り言

つぶクリ院長のつぶやきです。ためになる保証はありません。

島の思い出

昔の話です

私が、まだ大学病院で研修中の頃に、医局に出張検診の依頼が来ました。

8月のお盆の頃に、その島に婦人科検診をしに出張して欲しい。というものです。
何故なら、その島には、産婦人科医がいないからです。

3日交代くらいで、3名の医師を派遣することになりました。
(当然、その間は通常業務は免除。出張料も、行った医師がもらう)

大学の雑用から解放されることもあり、割と人気の出張でした。

幸運なことに!出張メンバーに私も加わりました

6年くらい上の先生と、2年下の女医さんと三人組みです。

午前の勤務を終えて、羽田空港に向かいました

羽田で昼食をとりました

お好み焼きと ビール を頂きました


たいそうおいしゅうございました


昼ビール、  おいしゅう

ございました・・・・


飛行機には、プロペラがついていました。

プロペラが珍しくて、ずいずいと近寄りました
近寄って、プロペラに触ろうと・・して・・・


マジで怒られますた・・・

(ToT)/~~~

( ↑アタリマエ。)

離陸後、1時間弱で島に着きました

役場の方が、迎えに来て下さっています

昼下がり、時間があったので、「リス村」と温泉に連れて行ってくださいました。

タイワンリス(?)が、たくさんいました。

餌を買って、餌づけしました。
リスがたくさんやってきます
たくさん

たくさん・・・

・・・・


たーすーけてー  !!! 


(T_T)/~~~


・・・というくらいたくさん来ました。
多すぎて、私が見えなくなるくらい・・・(半分本当。)

民宿に帰って、ゴロゴロしていると、後輩女医さんが「先生、ダイアナ妃が事故ったみたいです」と教えてくれました。

テレビのチャンネルを回すと(文字通り、回しましたよ)、ダイアナさんがパリで交通事故を起こして亡くなられていました。

今調べたら、ダイアナ妃は1997年に亡くなっていますから、この話は1997年8月の話なんですね。




夜は、軽く宴会をしました。
おいしい焼き魚が出されたので、名前を聞くと、「たかべ」だと教えてくれました。

たかべ・・・伊豆名産。夏によくとれ、塩焼きがおいしい。

翌日の仕事の段取りを決めました。

3人中、二人が子宮がん検診(細胞診、内診)で、一人が乳がん検診(視診、触診)です。
子宮がん検診の方が人気があります。

だって、腟はひとつですが、おっぱいは二つあるので・・・いや、これは冗談。
婦人科医は、普段は乳がん検診はあんまりやらないので、子宮がん検診の方をやりたがるのです。

上の先生が、「じゃあ、僕が乳がん検診をやるよ」と、言って下さいました。
大人だ・・・・

「だいたい、何人くらいの方がいらっしゃるのですか?」と看護婦さんに聞いたら、「だいたいいつも、200〜250人くらいでしょうか・・・」
とのこと。

200・・・二人で200人以上を診る・・・・

私、100人以上内診するのぉ

〜っ!?


 (@_@;)


翌朝。
9時から診療開始です。

診ましたよ。午前50人、午後(4時くらいまでやったかな?)50人。

普段の診療と違って、検診ですから、さささささ〜っと進むことは進むのですが、
なんたって100人診る訳ですからね。

終わる頃には、目がチカチカ 手もプルプル・・・(大げさ)

当時は、まだ産婦人科女医が少なかったので、そうゆう意味でも喜んで頂きましたよ(喜んでくれた、はず)

その夜は、港で夜釣りをさせてもらいました。

竿と、網と、えさと、こませ(とても臭い)と、バケツを持って・・・

生まれて初めての夜釣りだったことと、いわゆる「入れ食い」だったため、かなり楽しかったです。
楽しくて、キャァキャァ言って、周りの「夜釣り常連さん」に迷惑をおかけしました・・・・
あの時、邪魔した釣り人さん、すみませんでした・・・しかも、「釣りは、本来楽しくやるものだよね。」とフォローまで入れて下さって。
大人・・・。

翌日も、100人検診です。
それが終わると、もう帰途です。
帰りは、船で本州まで戻り、列車で東京に帰りました。

船に乗って帰る前、出航直前に、役場の方が、紙テープを投げて下さいました。
(一度やってみたい。と、前夜に冗談で言っていたら本当にやってくれました)

紙テープを投げたあと(あれ?私が船の中から投げたんだっけ?忘れました)、役場の方が拾ってくださり、、、、
出航までけっこう時間があって、気まずい時間が・・・・・・(汗)

冗談は、ほどほどにしよう。と心から反省しました。

そうそう、帰り際、港に向かう
私のたっての願いで、

「くさや屋」に寄っていただきました。

くさやを大量買い!!!!


   (好物だから。) 

今、思うと、
帰りの列車の中で、臭わなかったのだろうか????? (゜_゜) 

大量のくさやを見た時の、

母の驚いた顔と言ったら!

(全ておいしく頂きました。実家は、小田舎の一軒家なので焼くことができたのです。)


以上は、伊豆大島の「出張!婦人科検診ツアー」の思い出話です

今は、医局から産婦人科常勤医が派遣されています。

伊豆大島は、台風26号の影響で、土砂災害によって多数の被害を受けました。

亡くなった方のご冥福を祈るとともに、一刻も早い復旧がなされる
ことを願って今日の記事にしたいと思います。