産婦人科女医の独り言

つぶクリ院長のつぶやきです。ためになる保証はありません。

7月が終わります・・・

一年のうち、半分以上が終わってしまいました。。。

早い!

私が、ブログの更新をさぼっている間に、

日大アメフト部の違反タックルをめぐる問題が取りざたされたり、

台風が、行ったり来たり、

前田あっちゃんが結婚したり、


・・・・してしまいましたよ ( ゚Д゚)


月日の経つのは、あっとゆう間ですねえ・・・

ちょっと前のニュースにありましたが、

「AYA世代のがん」の統計が発表されました。

みなさま、「AYA世代」ってご存知ですか?

AYA・・・Adolescents(思春期) & Young Adults(若年成人)
のことです。
年齢で言うと、15歳から39歳の人を指します。

「30歳代」が、若いかどうかは置いておいて(癌にかかるには早いですね)。

一般的に、癌は、高齢者に起こることが多い疾患です。臓器によって好発年齢は違いますが、AYA世代は癌に罹るとは誰も思っていません。周りも本人も。

そして、AYA世代の癌は、他の世代と比べて以下のような特色があります。

・頻度が低い。だから、医療者側も対応が不慣れ
・精神的にも身体的にも発展途上。なので、大人とは違う対応が求められる
・就学・就職のバックアップが必要なことが多い
・妊娠できるかどうか?という心配
・治った後も、経済的(そして、しばしば精神的)フォローが必要になることがある

・・・などです。

具体的な疾患・罹患率の話をしようと思います。

15歳〜19歳のがんの罹患率は、10万人中14.2人です。
「私には当たらないや」と思ったアナタ! 日本全体で考えると、「年間900人」がかかる確率です。
・・・こう書くと、「ひょっとしてかかるかも?」と思いませんか?
この中で一番患者数が一番多いのは、「白血病」でした。

20歳代のがんの罹患率は、10万人中31.1人、日本で年間4200人です。
その中で患者数が一番多いのは「胚細胞腫瘍・性腺腫瘍」です。聞きなれない病名ですが、この中に「卵巣腫瘍」の一部も含まれます。
子宮頸がんは、第五位です。

そして30歳代は、10万人中91.1人、日本で年間16,300人です。この中で「乳がん」が一位にきます。
ちなみに、第二位が「子宮頸がん」です。年間の罹患数は、10,900人です。

どうですか?若くても、病気になる人が、これだけいるのです。

検診の大切さが分かってきましたか?
以下、子宮頸がんの話。
「比較的若い人がかかる」病気であり、
「検診の有効性が確認できている」病気です。(子宮頚部を、直接診たり・検査できるので、発見率が高いのです。)
子宮頸がん検診は、全国的に自治体の補助もあるので、是非受けて頂きたい。
・・・と、私は考えております。

・・・まあ、婦人科にかかるの嫌でしょうけれども。


以下、子宮頸がん検診のFAQ.

Q1「自己採取でいいですか?」
A1「うまく細胞が取れていない可能性があるので、お勧めできません」

Q2「PETやMRI検査では分かりませんか?」
A2「進行したら、分かります」(早期発見は無理)

Q3「子宮頸がんワクチンを受けたので、子宮頸がんにはかからないのではないですか?」
A3「子宮頸がんワクチンは、100%の予防率はないです。なのでワクチンを受けた方も、子宮頸がん検診を受けることで早期発見・早期治療が可能になります。」


堅い話になりましたので、かわいい?おまけをば。


受診希望の方は、ご来院くださーい。

*生理中は、子宮がん検診の精度が落ちるので、避けてください。 

(不正出血・生理不順の方は、この限りではありません)